一、ジョイントラボの名義で行われた学術研究
2023 年においてジョイントラボの名義で研究報告書 3 冊を出版し、学術論文 9 編を発表した。
- 本:
1、Jinjun Xue et al, Global Value Chain Development Report 2023, lead author of Chapter 3, World Trade Organization and UIBE Press, August, 2023, Geniva & Beijing.
2、唐人虎編集:グリーン白書「中国のグリーン経済発展分析 2023 年」中国社会科学出版社、 2023 年、北京。(下左)
3,薛進軍等編集「中国低炭素経済発展報告書 2023」、中国石油工業出版社、2023 年。(上右)
論文:
① Renhu TANG. 2023. Pursuing the 'Dual Carbon' Commitment Leads the Green Recovery. Economic Herald, (08):26-33.
② Renhu TANG, Fubo DAI, Zeyu LI. 2023.CCER Restarted to Move Forward, Enterprises Still Need to Invest with Caution.
China Power Enterprise Management, (19):47-49.
③ L Huang, Y Yoshida, Y Li, N Cheng, J Xue, Y Long. Sustainable lifestyle: Quantification and determining factors analysis of household carbon footprints in Japan, Energy Policy, Vol. 186, 114016. SIC, SSCI, IF=9.
④ Bo Meng, Yu Liu, Yuning Gao, Meng Li, Zhi Wang, Jinjun Xue, Robbie Andrew, Kuishuang Feng, Ye Qi, Yongping Sun, Huaping Sun, Keying Wang. Developing countries responsibilities for CO2 emissions in value chains are larger and growing faster than those of developed countries, One Earth, 2023, Volume 6, Issue 2, Pages167- 181. DOI: 10.1016/j.oneear.2023.01.006. IF=16.
⑤ Cao Dong, Sun Yanrui, Chai Jian, Xue JinJun, Sun Qian. An assessment of China's joint prevention and control policy on sulfur dioxide emissions reduction: A spatial econometric analysis[J]. Journal of Management Science and Engineering, 2023, 8 (4): 498-511. https://doi.org/10.1016/j.eap.2023.07.001. IF=6.6.
⑥ Deng Youyi, Dong Kangyin, Taghizadeh-Hesary Farhad, Xue Jinjun. How does environmental regulation affect the double dividend for energy firms? Evidence from China’s EPT policy[J]. Economic Analysis and Policy, 2023, 79 807-820. https://doi.org/10.1016/j.eap.2023.07.001. SSCI, IF=6.5.
⑦ M Yuan, H Zhang, Bo Meng, Jinjun Xue, (2023), Non-negligible indirect risks of sea level rise: Evidence from Japan, The 29th International Input-Output Association Conference,
https://vbn.aau.dk/en/publications/non-negligible-indirect-risks-of-sea-level-rise-evidence-from-jap6
⑧ 吕越, 张昊天, 薛进军, 赵旭杰. 税收激励会促进企业污染减排吗— 来自增值税转型改革的经验证据[J].『中国工业经济』, 2023, (02): 112-130. (中国のトップ学術誌) (Best citation paper in the journal in 2023).
⑨ 孙倩, 薛进军. 全球价值链风险、能源安全与“双碳”目标[J].『中国人口 ·资源与环境』,2023, 32 (11): 9-18. (中国語、中国の権威学術誌)。
二、Ai Bigdata application soft「SinoCarbonAI」の開発
名古屋大学経済学研究科国際経済政策研究センターの外国人客員研究員とした来日したラボのチェン・ナン博士が結成したチームは、カーボンニュートラル全般の知識分野をカバーする AI アプリケーションである「SinoCarbonAI」を開発し、好評を受けている。これから学界・産業界・ 政界での応用に期待している。
三、人員の交流
1, 北京中創炭素投資技術有限公司教育研修部長の張斌亮氏は、第 2 期交流訪問者として、 2023 年 11 月に来日し、名古屋大学経済学研究科・附属国際政策研究センターの外国人客員研究員として、3 か月間を滞在し「企業の脱炭素活動の評価」の研究を行い、セミナーを開いた。 2, ラボの活動の一部として、名古屋大学・清華大学との連携で、「Sino-Japan Carbon Pricing」 のワークショップを開催した。清水研究科長・樋野福研究科長・園田(ラボ学術員会委委員長) ・ 薛特任教授・藤川名古屋学院大学教授・トヨタ会社の小島および張斌亮客員研究員・清華大学 の張希良研究所長ら十数人が参加し、共同研究一部の成果を報告した。
3, 2024 年 1 月 7 日から 1 月 10 日まで、来日ちゅうのラボの張斌亮客員研究員は、日中水素 エネルギー協会、日本総合研究所、日本ヒロセ無線機株式会社を訪問し、日本海外環境協力 センター等と連携し、日本の水素エネルギー技術の最新動向、日本の気候変動・カーボンニュートラル政策、国内の炭素市場、海外 JCM の炭素排出削減のメカニズムについて、日本と中 国の協力、プロジェクト開発、技術導入などの協力に関する合意に達し、ラボ技術連携の活動 の準備をし始めている。
四、『カーボンニュートラルの経済学』の講義およびカーボンデータ削減訓練コースの開設
1, 2023 年 3 月 28 日、中国内モンゴル自治区興安連盟は第 17 回特別講演会「新たな開発 コンセプトの実践と質の高い発展の促進に関する講堂」を開催し、SinoCarbon の社長・ラボ室 長・名古屋大学客員教授の唐人虎氏を講師に招き、特別講演を行った。
2, 2023 年 9 月から 10 月にかけて、SinoCarbon 社長・ラボ室長・名古屋大学客員教授の唐人虎は中国社会科学大学応用経済学部で金融修士課程の体系的コース「炭素排出データと炭 素資産管理」を合計 32 時間のコースを教えた。
3, 9 月 17 日、名大側ラボの責任者である園田正教授は、北京に位置 Sino-Carbon 会社を 視察し、唐社長によるラボの学術委員会長を授予された。また、園田教授は対外経済貿易大学 を訪れ、国際フォーラムに参加するとともに「グローバルサプライチェーン研究院」を訪れ、殷院 長に客員研究員の書証を付与され、「ベトナムの農業と所得格差」の講演をした。
4, ラボの薛進軍特任教授は、文科省科研費「国際共同研究強化 B」の研究をラボの活動に 取り込み、清華大学公共管理学院・北京大学都市と環境学院・中国社会科学院大学応用経済 学院・中国人民大学応用経済学院・中国科学院数学与系統工程学院・西安交通大学・対外経 済貿易大学・湖北経済学院などの大学にて「グローバルサプライチェンの強靭性とカーボンニュ ートラル」、「地政学変動のネルギーサプライチンへの影響」、「グローバルサプライチェンの安 全性および再建」など 10 数回の講演会を行われた。
五、国際会議の主催と講演
北京・昆明・バンコク・東京・ドバイにて 6 つの国際会議を組織・主催した
1 、ラボと中国清華大学・北京大学昆明理工大学らと連携し、「グリーンエネルギー産業の発 展とカーボンニュートラル」の国際シンポジウムが 8 月 16 日に雲南省昆明で開催された。この シンポには中・日・英・カ・タイ・カンボジア等 8 カ国の研究者・政府関係者ら約 100 人が参加した。北京大学副学長およびほかの大学の学部長 8 人も参加し、グリーンエネとグリーン発展の 研究及び教育に関する交流を行った。
2, 大会の組織者とサブフォーラムの主催者として、ラボは対外経済貿易大学などと連携し、 9 月 18 日北京で「2023 Beijing– Humboldt Forum」を主催し、基調講演を行った。数十カ国からの 研究者・産業界・政府関係ら 400 人が参加した。オーストリア前総理大臣・ドイツ駐中国大使・中国商務部元部長らも基調講演を行った。
3, 科研費及びラボの活動として、WTO 国際貿易機関の共同研究に参加し、共同論文を WTO の研究報告書に収録され、9 月 18 日北京にて「Global Value Chain Develpment Report 2023」を発行した。WTO の総幹事長・前チーフエコノミストの R.Koopman らも講演した。薛特任 教授は執筆した第三章(Lead author)を報告し、好評を得た。
4, 2023 年 10 月 16 日から 18 日まで、国連 EACAP との連携でバンコク国連本部にて「エネルギー転換学会国大会議および ERIA 作業部会会議」を共催し、20 カ国以上から 200 人以上の代表が出席した。国連 ESCAP 事務局長のヤン・リン氏がアルミーダ国連副事務総長を代表 してスピーチを行い、フィリピン環境大臣、タイ環境省副大臣、元国際エネルギー機関長官の田 中伸夫氏、国際エネルギー移行学会理事長の孫賢生氏らが基調講演を行った。薛特任教授は、総会で「エネルギー転換とエネルギー安全保障」の基調講演をした。また、ラボと湖北経済大学 と連携で「市場志向のグリーン・低炭素の発展」の分会を主催した。
5,10 月 26-27 日、科研テーマの一部として、ラボの名義でアジア経済研究所と連携し千葉市のアジ研にて「中国経済とグローバルサプライチェンの再建」の国際ワークショップを主催・講演を行い、国内海外から約 40 人が参加した。深尾研究所長・根本元研究科長らも司会・発表した。論文の一部を修正し、今後本に編集し、Springe により出版する予定である。
6,薛進軍特任教授は、名古屋大学-中創炭投ジョイントラボの名義で、11 月 30 日~12 月9日において国連気候変動大会 COP28 ドバイに「炭素ゼロに向けた産官学連携行動」、「1.5 度のための途上国のグリーン投資共同行動」、「ビッグデータとゼロエミッション」などのサイドイベントを組織・主催した。また、「A Leapfrog Model for Energy Transition」等の研究報告を行った。国連などの国際機関および中日米英などの国からの政府、学界、産業界の関係者ら多くの参加者は出席した。これによりラボの国際影響を広かった。
六、今後の共同研究計画
⚫ 高水準論文の共著
⚫ 共同で研究費の申請
⚫ 日中会社の視察と共同でゼロ炭層排出技術の共同開発
⚫ 相互訪問と唐社長・客員教授の来日と講義
⚫ COP29等の国連会議の組織・共催
⚫ 日中大学・政府・産業の連携の強化